「なんて呼んだら良いの?」 これで安心。 “お坊さんの呼び方”

今回は、お坊さんの“呼び方”について一緒に学びましょう。
一般的に“お坊さん”と呼ばれていますが、他にも呼び方があるのはご存知でしたか?
“どんな呼び方があるの?”
・壱…ご住職
「ご住職」といった言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。
住み込みで勤め、お寺の管理をしている僧侶の事を、一般的にご住職などと言います。
※しかし、お寺を管理している方はご住職だけではありません。
住職とは、本来「住持(じゅうじ)」と言われます。
※住持とは、「仏の教えを伝え、世に広めることで、仏法を護持する」ことからそう呼ばれているそうです。
・弐…僧侶
※正確には「僧侶」ではなく「僧」と呼びます。
先程と同様、耳にしたことがある方が多いと思います。「僧侶」と言う言葉
僧侶とは、「仏教において、出家した人」の総称とされています。
僧侶ではなく、お坊さんと呼ぶ方の方が多いと思いますが、
この、「お坊さん」と言うのは、もともと「仏門に仕える僧が丸坊主だった」ことからそのように呼ばれています。

※コチラについては次回詳しくお話します。
・参…和尚
皆さんなんて読んでますか?

確かに「和尚」と言ったら、一般的には「おしょう」とお読みします。
しかし、各宗派毎にこの「和尚」の呼び方が異なってきます。
※下記の読み方を押してどこの宗派か確認してみましょう。
天台宗では、存命中は「おしょう」、亡くなった後は「かしょう」と呼ぶようです。
では、和尚とはどの立場を表すのか。
「和尚」とは、 他の僧侶を指導する立場の人に対する敬称 とされています。
‘女性のお坊さんの場合の呼び方’
一般的には「尼さん」「尼僧(にそう)」などと呼ばれています。
※「尼僧」とは、20歳以上で、結婚経験の無い出家した女性を表す言葉です。
奥さんの事は、「奥様」。一般的にはこの呼び方で大丈夫です。
皆様、「八百比丘尼(やおびくに)」という言葉聞いたことありますか?
この、「比丘尼(びくに)」という言葉は、簡単にいってしまうと「 女性の僧侶 」の事を表します。
クリックして「八百比丘尼」の説明を表示 ※Wikipedia
その他の呼び方、敬称とは
「上人」 あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、
上人とは、優れた僧への敬称として呼ばれます。
どの宗派でも用いられていますが、主に「日蓮宗」で使われています。
「弘法大師」で聞き覚えがある方、多いのではないでしょうか?
この大師と言うのは、偉大な功績を残した僧へ贈られる敬称とされています。
贈られた僧として有名なのが、
「弘法大師」を贈られた「 空海 」
「伝教大師」を贈られた「 最澄 」です。
修行僧を指導する立場の僧の事を表します。
主に「真言宗」「天台宗」で使われます。
こちらは、主に「曹洞宗」や「臨済宗」で使用され、阿闍梨と同じく、指導する立場の僧の事を表します。
※まとめ

お坊さんには、様々な敬称、呼び方がある事は分かって頂けたと思います。
ここで“疑問”に思うのが、「結局はなんて呼んだらいいの?」だと思います。
・ 代表者だと分かる方 であれば、「ご住職」など「和尚さん」でも問題ありません。
しかし、 立場が分からない方 の場合や、 代表者でない と分かっている場合は、
・「お坊さん」または、「○○寺(院)さん」※○○はお寺の名前です。
と呼ぶ方法もあります。